スイス・リー、堅調な事業実績で業界トップレベルの資本基盤を維持

  • 第3四半期に4億4,400万米ドルの純利益を達成したことから、2020年1~9月期までのグループの純損失は6億9,100万米ドルに縮小
  • 新型コロナウイルスに関連する支払保険金と準備金30億米ドル(税引き前)を除くグループの純利益は9ヶ月間で16億米ドル
  • 2020年7月1日時点のグループのスイス・ソルベンシー・テスト(SST)比率は223%と、スイス・リーは非常に強固な資本基盤を維持
  • 世界市場の変動を乗り越え、スイス・リーの投資収益率(ROI)は3.4%と好調
  • 損害再保険事業の2020年1~9月期の純損失は、堅調な第3四半期の業績により、2億100万米ドル、新型コロナウイルスの影響を除いた純利益と株主資本利益率(ROE)はそれぞれ10億米ドルと15.5%
  • 生命・医療再保険事業の2020年1~9月期の純利益は7,200万米ドル、新型コロナウイルス関連の損失を除いた純利益とROEはそれぞれ6億2,000万米ドルと9.7%
  • コーポレート・ソリューションズの2020年1~9月期の純損失は3億2,300万米ドル、新型コロナウイルスの影響を除いた純利益とROEはそれぞれ2億1,100万米ドルと12.3%、平準化調整後のコンバインド・レシオは2020年の予想を上回る
  • ライフ・キャピタルは2020年第3四半期にReAssure社の売却を成功裏に完了し、グループに15億米ドルの現金配当を実施

スイス・リーは2020年1~9月期のグループの純損失が、新型コロナウイルス関連の損失準備金を大幅に積み増した2020年上半期の11億米ドルから、6億9,100万米ドルに縮小したことを発表しました。この業績は第3四半期の好調な成績を反映しており、グループの純利益は4億4,400万米ドルとなりました。再保険事業は市場の改善と大型取引の需要が追い風となり、2020年1~9月期の正味既経過保険料が増加しました。コーポレート・ソリューションズは引き続き順調に経営改革を実行しています。ReAssure社のPhoenix Group Holdings plcへの売却が完了したことにより、グループに15億米ドルの配当が実施されました。スイス・リー・グループの2020年7月1日時点のSST比率は223%となっており、業界トップレベルの資本基盤を維持しています。

スイス・リー・グループの最高経営責任者であるクリスチャン・ムーメンターラーは次のように述べています。「新型コロナウイルスのパンデミックは未だに世界中のコミュニティ、家庭、企業に深刻な影響を与え続けています。影響を受けた皆さまには心からお見舞いを申し上げます。当社はパンデミックが始まった当初から、新型コロナウイルスが当グループに及ぼす影響についての厳密な追跡と慎重な評価を重ね、今年の上半期、多額の準備金を積み上げました。その後の状況を見ても、当社の準備金対策が適切であり、パンデミックの影響を取り巻く継続的な不確実性を反映したものであると確信しています。事業は本来の好調な成績を維持しており、市場環境が改善する中、当社は自信を持ってグループの優先事項を遂行してまいります。」

上半期の業績とともに公表した予測に沿って、グループは第3四半期に新型コロナウイルス準備金をさらに積み増し、9月末時点の総額は30億米ドルとなりました。これらの損失の67%は、既発生未報告損害(IBNR)準備金です。パンデミックに関連するいくつもの要因は依然として不確実性が高く、今後の四半期の保険金支払はスイス・リーの予想に対して上下に振れる可能性があります。

新型コロナウイルスによる損失の影響を除いた2020年1~9月期のグループの純利益は堅調な事業実績を反映し、前年同期の13億米ドルから16億米ドルに増加しました。

スイス・リーは非常に強固な資本基盤を維持

2020年7月1日時点におけるグループのSST比率は223%で、第3四半期を通じてグループ目標値である220%を上回りました。グループのSSTの計算には、最終的な新型コロナウイルス関連の損失に対する将来予測が含まれており、また将来の配当金支払も想定しています。 

スイス・リー・グループのジョン・デイシー最高財務責任者は次のように述べています。「当社は引き続き、あらゆる次元から新型コロナウイルスの危機管理に注力していくと同時に事業の優先事項を遂行し、将来性のある新規事業を追求していく所存です。スイス・リーの業界屈指の資本力とリスクに関する知見のおかげで、当社はこれから迎える契約更改においても魅力的な機会を逃さず、ビジネス・サイクルを通じて財務目標を達成できる体制をしっかりと整えることができます。」 

金融市場の変動にかかわらず好調な投資実績

スイス・リーは、世界の金融市場の変動を乗りこえて、3.4%と堅調な2020年1~9月期のROIを達成しました。この業績には第3四半期の経常収益、債権ポートフォリオの実現利益、および株式ポジションの市場利益が貢献しています。積極的なポートフォリオ管理としては、新型コロナウイルス関連市場の影響を受けやすいセクターを対象とした削減やタイムリーなポートフォリオのヘッジなどがありました。長引く低金利環境を反映して、当期の直接利回りは2.4%となっています。

損害再保険事業は堅調な保険料の伸びを報告

新型コロナウイルスによる支払保険金と準備金を除いた損害再保険事業の2020年1~9月期の純利益は、前年同期の8億8,000万米ドルから10億米ドルに増加しました。新型コロナウイルスによる損失を除いたROEは15.5%でした。損害再保険事業は、平準化調整後の2020年通期のコンバインド・レシオ予想を97%で維持しています。

損害再保険事業は最近の堅調な更改に後押しされ、第三四半期は好調な結果を達成しました。これにより、9ヶ月間の米国会計基準純損失は2億100万米ドルに縮小しました。この9ヶ月間の新型コロナウイルスによる支払保険金額と準備金は16億米ドルに上りましたが、このうち87%はIBNRで、物的損害を伴わない事業中断、イベントの中止または延期、損害賠償保険事業および保証・信用事業の損失に関連するものです。

正味既経過保険料は、大型取引と自然災害保険事業の伸びとともに、米国とアジアにおける契約更改の好調も追い風となり、この9ヶ月間で堅調に9.2%増加して155億米ドルとなっています。

2020年1~9月期の大規模な自然災害と人災による損害は15億米ドルとなりました。第3四半期の自然災害事象は、ハリケーン「ローラ」と「サリー」、アメリカ西海岸の山火事、アメリカ中西部の暴風雨、さらに長江の洪水や台風「ハイシェン」(令和2年台風第10号)などがあり、予想を上回りました。人災による損害は主にベイルートの爆発事故によるものでした。

生命・医療再保険事業は引き続き利益を拡大

2020年1~9月期における、新型コロナウイルスによる支払保険金と準備金を除く生命・医療再保険事業の純利益は6億2,000万米ドルとなりました。これは堅調な投資実績に裏付けられており、ROIは3.7%に達しています。ROEは、新型コロナウイルスの影響を除外した場合、9.7%となります。

2020年1~9月期の新型コロナウイルス関連の支払保険金額と準備金は6億8,900万米ドルで、その35%はIBNR準備金です。新型コロナウイルスの影響による損失を加えると、当該期間中の生命・医療再保険事業の米国会計基準純利益は7,200万米ドルとなりました。

2020年1~9月期の正味既経過保険料と手数料収入は、長期保障を含む大型取引に支えられ、6.4%増の101億米ドルとなりました。

勢いを増すコーポレート・ソリューションズの回復

新型コロナウイルスによる損失を除いた場合、コーポレート・ソリューションズは、2020年1月~9月期において、前年同期の4億4,100万米ドルの純損失から2億1,100万米ドルの純利益にまで回復しています。新型コロナウイルスによる損失を除外したROEは12.3%で、コンバインド・レシオは96.0%でした。平準化調整後2ベースでは、2020年のコンバインド・レシオ予想の105%を大きく上回っています。

この9ヵ月間の業績は、ポートフォリオ削減計画の70%以上の完了を含め、2019年に発表された経営改革の効果を示すものです。

新型コロナウイルスに関連する支払保険金額と準備金は、2020年1~9月期で合計6億7,800万米ドルとなり、米国会計基準純損失は3億2,300万米ドルでした。損失の半分以上は、イベントの中止、コーポレート・ソリューションズが2019年に撤退した事業、その他主に財物および保証・信用事業の支払保険金による損失に関連して予想される支払保険金の準備金でした。

2020年1~9月期における正味既経過保険料は、ポートフォリオの積極的な削減による減収が15%の料率改善によって補われ、3.6%減の30億米ドルでした。

ライフ・キャピタルはReAssureの売却を成功裏に完了

ReAssure社のPhoenix Groupへの売却手続きは2020年第3四半期に完了しました。売却完了後、ライフ・キャピタルはスイス・リー・グループに15億米ドルの配当金を支払いました。

ライフ・キャピタルは2020年1~9月期、1億3,600万米ドルの純損失を計上しました。これは主に、iptiQの成長に対する継続的な投資によるものです。2020年1~9月期の新型コロナウイルス関連の損失は1,500万米ドルでした。

正味既経過保険料および手数料収入は、16億米ドルでした。為替変動の影響を除いた場合、オープンブック事業の総収入保険料は19%伸びました。スイス・リーのホワイトラベル・デジタル保険プラットフォームのiptiQには、当期新たに11社のパートナーが加わりました。

今後の見通し

スイス・リー・グループの最高経営責任者であるクリスチャン・ムーメンターラーは次のように述べています。「スイス・リーは、市場環境の改善による恩恵を受けるべく万全の体制を整えています。当社の資本基盤は非常に強固であり、損害再保険事業およびコーポレート・ソリューションズ事業の両方で価格が上昇していることから、収益性の高い成長を追求することが可能になっています。当社は、この未曽有の時代に、リスクに関する知見、資本力、およびテイラーメイドのソリューションを活用して、お客様を支援し続けることができると確信しております。

202019月期の業績詳細

   

2019
19月期

2020
19月期

2020年
1~9月期
新型コロナウイルス
関連を除く3

グループ連結(総額)

正味既経過保険料および手数料収入(百万米ドル)

28 443

30 164

 
 

純利益/損失(百万米ドル)

1 343

–691

1 643

 

株主資本利益率(%、年率換算)

6.0

–3.3

7.5

 

投資収益率(%、年率換算)

4.3

3.4

 
 

直接利回り(%、年率換算)

2.9

2.4

 
   

2019年12月31日

2020年9月30日

 
 

株主資本
(百万米ドル)

29 251

27 040

29 374

 

1株当たりの簿価(米ドル)

100.64

93.56

101.64

   

2019年
1~9月期

2020年
1~9月期

2020
19月期
新型コロナウイルス
関連を除く

損害再保険

正味既経過保険料
(百万米ドル)

14 213

15 517

 
 

純利益/損失(百万米ドル)

880

–201

1 039

 

コンバインド・レシオ(%)

101.4

110.3

100.1

 

株主資本利益率(%、年率換算)

11.8

–3.2

15.5

生命・医療再保険

正味既経過保険料および手数料収入(百万米ドル)

9 494

10 102

 
 

純利益(百万米ドル)

651

72

620

 

株主資本利益率(%、年率換算)

11.8

1.2

9.7

 

直接利回り(%、年率換算)

3.4

3.0

 

コーポレート・ソリューションズ

正味既経過保険料
(百万米ドル)

3 105

2 994

 
 

純利益/損失(百万米ドル)

–441

–323

211

 

コンバインド・レシオ(%)

127.0

118.7

96.0

 

株主資本利益率(%、年率換算)

–29.8

–21.4

12.3

ライフ・キャピタル

正味既経過保険料および手数料収入(百万米ドル)

1 631

1 551

 
 

純利益/損失(百万米ドル)

40

–136

–124

 

株主資本利益率(%、年率換算)

0.9

–4.8

–4.3

 

総収入保険料 – オープンブック事業(百万米ドル)

1 550

1 829

 

2020年1~9月期の新型コロナウイルス支払保険金と準備金の詳細

 

損害再保険

生命・医療再保険

コーポレート・ソリューションズ

ライフ・キャピタル

合計

イベント中止

325

-

356

-

681

事業中断

879

-

140

-

1 019

信用・保証保険

29

-

146

-

175

死亡

-

655

-

12

667

その他

354

34

36

3

427

合計

1 587

689

678

15

2 969

1, 2 前年度の準備金の推移と新型コロナウイルスの影響を考慮せず、平均的な大規模自然災害に伴う損失負担を想定しています。
3 この列は参照用であり、新型コロナウイルス関連の支払保険金および準備金やこれらに関連して予想される税務上の影響は除外しています。

*当文書は参考訳であり、正文は英語とします。

スイス・リー

スイス・リー・グループは世界のレジリエンス向上を目指し、再保険、保険、その他保険ベースのリスク移転で世界をリードする大手保険会社です。自然災害および気候変動、また高齢化社会からサイバー犯罪に至るまで、さまざまなリスクの予想と管理を行っています。スイス・リー・グループの目標は、お客様のために新しい機会とソリューションを生み出し、社会のさらなる繁栄と発展を実現することです。1863年にスイスのチューリッヒで創業したスイス・リーは、世界約80拠点にて事業を展開しています。大きく3つの事業部門に分かれており、それぞれの事業部門がグループ全体の理念に寄与する独立した戦略と目標を掲げています。

将来に対する見通しに関する注意事項

本資料に記載されている記述や図表には将来に対する見通しが含まれています。これらの記述(計画、目的、目標、傾向に関するものを含む)および図表は、ある仮定に基づく将来の事象に対する現時点での予測を示すものであり、過去の事実や現在の事実に直接関係していない記述も含まれます。

将来に関する見通しで使用される一般的な単語や語句としては、「予想する」、「仮定する」、「信じる」、「継続する」、「見込む」、「期待する」、「予測する」、「意図する」、「増加する可能性がある」、「変動する可能性がある」といった表現が含まれます。さらに、「~だろう」、「~はずだ」、「~であろう」、「~かもしれない」といった未来や仮定を示す表現が使用されます。こうした将来に関する見通しには、既知または未知のリスク、不確実性やその他の要因が関係しており、グループの実際の経営実績、財務状態、ソルベンシー比率、資本または流動性ポジションまたは見通しは、こうした記述によって明示または暗示される将来の運営結果、財務状態、ソルベンシー比率、資本または流動性ポジションまたは見通しとは実質的に異なる可能性があり、また、スイス・リーが公開した目標を達成できないおそれがあります。例えば、以下のような要因が考えられます。

補償対象となる保険金請求事象の頻度、深刻度、展開(特に自然災害、人的災害、感染症の大流行、テロ行為、戦争)

死亡率、疾病率、平均余命

再保険セクターの景気循環性

中央銀行による金融市場への介入、貿易戦争またはその他の国際貿易協定に関連する保護主義的な措置、悪影響をもたらす地政学的事象、国内の政治的混乱、または世界経済の状況に悪影響をもたらすその他の動向

世界の資本市場とクレジット市場におけるボラティリティの上昇または混乱

当グループの十分な流動性(再保険契約の解約、負債または負債に類する合意の期限前償還、当グループの財務力などが実際に悪化したか、または悪化したと認識されることによる担保要求に対応する十分な流動性など)を維持する能力と、資本市場にアクセスする能力

当グループが、賃借対照表に記載した有価証券の売却額を、会計上の計上額で実現できないこと。

当グループが、株式および債券市場の変動、投資ポートフォリオの構成その他の要因により、投資ポートフォリオから十分な投資収益を生み出せないこと。

当グループやその出再元の会社に影響する法規制の変更、または規制当局や法廷によるその解釈の変化(包括的な改革や、多角的なアプローチからグローバルな事業規制へのシフトによる場合など)

当グループのいずれか1社または複数の企業の財務力強み、またはその他の格付けの低下や喪失、および格付け向上の達成能力に悪影響を及ぼす動向

準備金の試算における不確実性。これには実際の保険金請求実績と、引受上および準備金積立上の想定との差異を含む

保険契約の更改率および失効率

財務報告用に将来の保険金請求を予測する場合の不確実性。特に大規模な自然災害や特定の大規模な人災の損失による請求を予測するにあたっての不確実性(こうした災害による損失予測には多大な不確実性が伴う場合があり、事前の予測は新たな情報により変化する可能性があります)

法的措置、規制関連の調査や提訴(業界の要件や一般的に適用されるビジネス行動基準などに関するものを含む)

税務監査の結果、税務上の繰越欠損金の回収可能性、繰延税金資産の回収可能性(法域における収益の比率、または支配権の変更とみなされる状況によるものを含む)(これらは、将来的な収益にマイナスの影響をもたらす可能性があります)、および当グループの事業モデルに対する税制変化の全体的な影響

資産、負債、収益または費用(偶発資産および偶発負債を含む)の計上額に影響を及ぼす、会計上の見積もりまたは前提の変更

会計基準、会計慣行または会計指針の変更

外貨の上昇または下落

ベンチマーク参考料率の改正またはその他の潜在的な変更 

本グループのヘッジ契約が有効に機能しなかった場合

大規模な投資、買収、譲渡、および遅延、予期せぬ負債その他の費用、予想を下回る利益、減損、格付け変更、またはそうした取引に関連して発生するその他の問題

当グループのクライアントやその他の取引先に影響する異常事態(会社の倒産、清算、その他の信用に関わる事象)

競争水準の変化

テロ攻撃、サイバー攻撃、自然災害、公衆衛生上の緊急事態、敵対行為またはその他の事象による事業混乱の影響

当グループの子会社が配当またはその他の分配金を支払う能力の制限

経営上の要因(将来的なリスクを予想・管理するためのリスク管理手順やその他の社内手順の効果など)

これらの要因はすべてを網羅するものではありません。当グループは、絶えず変化する環境で事業を運営しており、新たなリスクは常に発生しています。読者の方は、将来に関する見通しを信頼しすぎないようにしてください。スイス・リーは、新たな情報、将来の事象その他の結果にかかわらず、将来に関する見通しを改訂または更新する義務を一切負いません。

この資料は、有価証券の購入、売却、保持を推奨するものではありません。また、この資料は、米国を含むあらゆる法域において有価証券の売却や購入を勧誘するものではありません。こうした情報は、該当する証券法に従い、目論見書または募集要項を通じてのみ提供されます。

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