スイス・リーのシグマ調査「2012年の世界の保険」:困難な経済環境にもかかわらず, 保険料の伸びは回復し、2.4%を達成

  • • 2012年の損害保険料の伸びは2.6%まで上昇、生命保険料も2.3%と伸びを回復。 全般的に保険料収入は増加。しかし西欧、中国、インドの動向が業績を圧迫。

  • • 保険料の伸びは短期的にさらに改善する可能性が高い。 損害保険料率のゆるやかな上昇傾向は拡大する見込み。 生命保険料は、2013年に中国とインドで回復の予想。 ただし、ユーロ圏経済の低迷は今後も同地域の保険需要の足かせに。

  • • アジアの保険市場の重要性は、今後10年間は高まり続ける見込み。 長期将来的には、推計人口が増加すると予想されるアフリカが保険業界の次世代スターになる可能性。

スイス・リーの最新のシグマ調査によると、2012年の世界の保険料の総額は実質ベースで2.4%増加し、4兆6,130億米ドルとなりました。 新興諸国の改善と、米国および先進アジア諸国の着実な需要により、生命保険料は2.3%増加し、2011年に縮小した市場を若干取り戻しました。 損害保険では、新興諸国の景気拡大の継続と、先進諸国市場での一部の種目の料率引き上げを背景に保険料が2.6%増加しました。 生命保険会社の収益性は依然として低迷していますが、損害保険の引受業績は小幅に改善しています。 低金利によって運用成績は依然低水準に抑えられていますが、財務報告上の自己資本とGAAPに基づくソルベンシー・レベルは押し上げられています。

世界の生命保険料は2.3%増

世界の生命保険料は2011年に3.3%減少した後、2012年には2.3%増加して2兆6,210億米ドルとなりました。 この増加は明るい兆しではありますが、伸び率は依然として金融危機前の平均を下回っています。 新興諸国における生命保険料ボリュームは4.9%増加しました。 これは、保険販売に関する規制の変更でインドと中国の市場が大幅に縮小した2011年の急落以来のことです。 先進諸国の伸び率は1.8%でした(2011年は3%)。これは主に、先進アジア諸国と米国の優れた業績に支えられたものです。西欧の生命保険市場は引き続き縮小しました。

2012年には損害保険料の伸びが回復

損害保険料ボリュームは2012年に2.6%増加して1兆9,920億米ドルとなりました(2011年は1.9%増)。 しかしこれは依然として経済危機前の平均伸び率を下回っています。 新興諸国の損害保険料は2012年に8.6%増加しました(2011年は8.1%増)。 先進諸国の伸び率は1.5%に上昇(2011年は0.9%)し、勢いが回復しています。損害保険料は2008年に減少を記録した後、4年連続で増加しています。

シグマ調査の執筆者の一人であるダニエル・スタイブは次のように述べています。 「経済環境が困難な中で、保険料の伸びは上昇を維持しています。 損害保険市場は新興諸国で増加し続けるリスク・エクスポージャーと、一部の先進諸国、特にアジアにおける一部種目の保険料率の引き上げによって支えられています。

収益性の面では、歴史的低金利が、特に生命保険会社にとって今後も問題となるでしょう。 損害保険では、保険料収入の増加と共に収益率も小幅に改善しました。これは、自然災害による保険損害額が少なかったことと準備金の取り崩しによるものです。 同時に、損害保険業界は、低金利のためGAAPの資本水準は若干過大評価されていると言えますが、自己資本は引き続き充実しています」

見通し: 保険料は引き続き増加するがペースは穏やかに

もう一人の本調査の執筆者、マヘシュ・プタイア(Mahesh Puttaiah)は次のように述べています。「保険料の伸びは短期的には経済危機前を下回るトレンドにとどまると予想されます。 生命保険業界では、中国とインドの保険会社が新しい規制環境に適応していくに伴い、新興諸国の拡大が加速する可能性が高いでしょう。しかし先進諸国の成長は西欧の経済低迷によって抑制されると思われます。 損害保険セクターは、今後も、新興諸国の堅調な経済実績と、先進諸国における選択的な保険料引き上げの恩恵を受けるため、生命保険セクターよりも明るい見通しです。 しかし、キャパシティーが過剰気味なため、保険料率の引き上げは小幅なものになる可能性が高いでしょう」

長期トレンド: アジアへのシフトは継続 - 次のスターはアフリカ?

今後10年間、経済成長と普及率の上昇によって、保険料全体に占める新興諸国の比率は上昇し続けるでしょう。 新興諸国においても人口の高齢化は生命保険商品に対する需要を急増させます。一方、損害保険は、都市化の進展、中産階級の拡大、経済的富の増加から利益を得ることができます。

スイス・リーのチーフ・エコノミストであるクルト・カールは次のように指摘しています。 「この20年間、世界経済と保険市場では新興アジア諸国の重要性が増大してきましたが、このトレンドは少なくともあと10年は続くでしょう。 しかし、人口パターンが示唆するところでは、2062年までに世界人口におけるアジアの比率は60%から53%に減少します。これは2018年から、中国の労働人口の減少が始まることが主な原因です。 同時に、アフリカの人口比率は現在の15%から約27%に上昇すると予想されています。

これによってアフリカは人口学的見地から優位な立場となり、その後50年間、世界の保険市場において重要な役割を担うでしょう」

本シグマ調査は、2012年の世界保険市場の業績に関する初めての総合的な評価となります。 2012年のデータまたは推定値を集めることのできた79の市場が世界の保険料ボリュームの99.2%を占めています。 全体として、本レポートは147の保険市場のデータに基づいています。

 

 

2013年6月28日


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