アジアの生命保険業界における資本増強策の提供

ストラクチャード生命再保険ソリューション部門責任者、グレッグ・ソロモンが、生命・医療保険会社のお客様のために、当社がいかにして資本管理プログラム強化のためのソリューションを開発しているかをご説明します。

グレッグ・ソロモン

スイス・リーは、資本・リスクを管理するための多種多様な再保険商品を提供することを、バリュー・プロポジションとしてホームページ上で謳っています。生命保険会社のリスクを再保険を利用して管理する方法はよく知られており、特に世界的な金融危機以降、資本管理はさらに脚光を浴びるようになりました。これはアジアにおいても同様です。

再保険の資本管理ツールとしての側面をすでにご存知の方もいらっしゃると思います。実際、スイス・リーはこれまで何十年にもわたり、お客様に何百億ドル、円、ポンドに上る多額の資本増強策を提供してきました。

資本にのしかかる重圧

2008年、年間を通じて企業のバランスシートは世界の金融市場のボラティリティーにより大きな打撃を受けました。金融サービス業界でも多くの企業が資産価値の低下と負債額の増加を経験し、バランスシートに大きな負担がかかったことで、経営陣には資本管理という課題が突きつけられました。

グローバル市場の崩壊による影響は欧米ほど深刻でなかったものの、アジアが全域で受けた打撃も甚大でした。ほぼすべての保険会社のソルベンシー・レベルが低下し、中には、買収されたり、親会社から資本注入を受けたり、新契約の引受けを停止した生命保険会社もありました。

世界的な流行病や自然大災害によってもたらされたのではないこの問題は、保険で通常考えられる「リスク」の範囲を超えたものでした。金融市場の弱体化と利率低下により保険業界のソルベンシー資本が損なわれたことが契約者行動に影響を与え、生命保険契約の失効や解約の大幅な増加を招いたのです。

生命保険会社は、この危機の影響に対処するための解決策を必要としていました。このニーズに応えるため、スイス・リーは、ソルベンシーのレベル低下に苦しむ生命保険会社のための資本増強策の重要性を顧客に強調してきました。

これらのソリューションの1つとして、伝統的リスク管理手法 (比例再保険など) が広く知られています。これにより法定会計上の資本をバランスシート上に解き放つことができるため、金融危機を通じて関心が高まりました。もう1つの資本増強策として、ストラクチャード財務再保険取引が挙げられます。このタイプは、銀行が資本調達に必要となる従来の負債金融商品の提供を拒否した際にも利用可能であったことから、注目を集めることになりました。さらに、再保険ソリューションはコスト面でも有利であり、大きな柔軟性を備えています。  

法定ソルベンシーの引き上げを目的とした資本調達のための再保険協約の需要は2008年後半に急増し、資本が不足するなかでのバランスシート管理が求められている2009年も衰えていません。スイス・リーのストラクチャード生命再保険ソリューション(以下、「SLRS」)チームは、世界中の生命・医療保険会社のための資本管理に注目した再保険取引の構築に取り組んでおり、これまでに数多くの資金調達のための再保険協約を締結してきました。

これまでもスイス・リーは多くの財務再保険協約を締結してきましたが、決算年度末に向けて我々の提供する資本増強策を実行に移したいというニーズは、極めて大きなものでした。SLRSチームは2008年末まで精力的な取り組みを行い、12月31日にも2008年度最後となる2つの協約を締結しました。

アジアにおける資本管理ニーズに応えるソリューション設計

スイス・リーは、アジア太平洋地域の多くの市場でも資金調達のための生命・医療再保険協約を締結してきており、これまで財務再保険の利用が制限されてきた市場でもソリューションの開発を積極的に進めています。そしてこれまでの経験から、次のような教訓を学んできました。

“これらのソリューションは、他に方法がなく、瀕死の状態にある会社のためのものではない”

財務再保険の目的は、規制会計制度の保守的な評価基準により封じ込められている会社の将来の利潤を前倒しで認識することであると、表現されることがあります。このような協約により、株主からのさらなる資金提供を受けることなく既契約ビジネスから資本を生み出すことが可能になります。また、このアプローチを用いることで、会社の平均資本コストを減少させることもできます。

また別のケースとして、会社が急速に成長している時には、新契約による負担が会社のバランスシートを圧迫する場合があります。財務再保険は、新契約から期待できる将来の利潤を担保として法定会計上の資本を内部から生み出すことも可能にします。この場合、必要な資本を必要な時に調達できるため、資本効率が向上します。

アジアには、アジア以外に親会社を持つ保険会社も少なくありません。増大するグローバル資本管理へのトレンドに適合した、地域的にもグループ全体としても満足のいく再保険協約を設計することも可能です。

アジアでは、このような取引により資本を調達するには規制当局や監査人の承認が必要である場合も少なくありません。このため、これら当事者とのオープンな関係を保ち、必要に応じて早い段階でプロセスへの参加を求めることが重要です。これは、ソリューションが目的に沿って機能し、保険会社が計画した資本調達実現のために再保険協約を利用できるよう確保するのに役立ちます。

SLRSチームは、資本に焦点を絞った再保険ソリューションを専門としていますが、単独で活動しているわけではありません。現地の知識や経験を活用することにより、顧客の動機ならびに現地の規制・慣行を理解し、顧客の視点から最適なソリューションを生み出すことに努めています。

地域に密着した継続的サポート

アジア全域に拠点を置くスイス・リーの現地チームは、市場の生命保険各社と密接な関係を保つと同時に、規制、会計フレームワークなどに精通しています。つまり再保険協約の締結は、資本の専門家、顧客担当チーム、そして現地の専門家の合同の努力の成果なのです。 

スイス・リーは、資本ソリューション開発において何十年もの実績を誇っています。多くの顧客が、財務再保険が提供する柔軟性とコスト効率からの恩恵を受けつつ、自社の資本基盤を最適化できるということを実際に経験しています。

スイス・リーは、長年にわたって保険会社のバランスシート上に何十億ドルもの資本を生み出すお手伝いをしてきており、新しい財務再保険を引き受けるための資本力も十分に備えています。スイス・リーは、アジアのみならず、全世界で生命保険各社と協力し、資本管理プログラムを強化するソリューションを開発するための理想的なパートナーであり続けます。


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