スイス・リー・グループ、2014年の通期決算を発表; 純利益は 35億米ドル、普通配当1株当たり 4.25スイス・フラン、特別配当1株当たり3.00スイス・フラン、10億スイス・フランを上限とする自社株買戻しを提案

  • 好調な引受実績と投資収益により、グループの純利益は35億米ドルに
  • 損害再保険事業は、好調な引受実績、自然災害による損害が少なかったこと、準備金の取り崩しにけん引され、純利益は36億米ドル、コンバインド・レシオは 83.7
  • 生命・医療再保険事業は、すでに発表されている2004年以前の米国の生命保険事業に対する経営措置および資金調達構造の調整が影響し、46,200万米ドルの純損失を計上するも、これにより今後の収益性は強化される
  • コーポレート・ソリューションズはすべての地域で収益性を伸ばし、31,900万米ドルの純利益を計上
  • アドミン・リー®の純利益は3,400万米ドル、総キャッシュフローは94,500万米ドルと好調
  • 1月の損害保険更改では、料率に対する圧力にかかわらず質の高いポートフォリオを維持
  • 取締役会は、普通配当1株当たり 4.25スイス・フラン、特別配当1株当たり3.00スイス・フラン[1]10億スイス・フランを上限とする公開自社株買戻し[2]を提案
  • スイス・リーは、2011年-2015年財務目標の達成に向けて引き続き順調に進展、2016年に開始する新たな財務目標を発表

2015219日-スイス・リー・グループ(以下、スイス・リー)は、好調な引受実績と投資収益により、2014年通期の純利益が35億米ドルとなったことを発表しました。生命・医療再保険事業は、すでに発表されているいくつかの経営措置および長寿保険契約に関連する資金調達構造の調整が影響し、46,200万米ドルの純損失を計上しましたが、これらにより今後の収益性は強化される見込みです。コーポレート・ソリューションズは、1年を通じて収益性の高い成長を実現しました。アドミン・リー®は、前年比で81.4%増の総キャッシュフロー94,500万米ドルを計上しました。業績と強固な資本基盤を考慮し、スイス・リーの取締役会は普通配当1株当たり 4.25スイス・フラン、特別配当1株当たり3.00スイス・フランを提案します。また10億スイス・フランを上限とする公開自社株買戻しも併せて提案します。

スイス・リーのグループ最高経営責任者であるミシェル・M・リエスは次のように述べています。「規律ある引受アプローチと積極的な差別化を通じて、保険業界が厳しい環境にある中でもスイス・リーは好調な利益を上げることができました。また中核事業である再保険・保険のキャパシティーを提供することにとどまらず、情報、専門知識、サービスを提供することでお客様にご満足いただいております。当社の業績と資本基盤は、株主の皆様に対して約37億米ドルの大きな配当を提案させていただく基礎となっております。さらに、低迷が続く事業分野における課題にも対処してきた結果、当社は2011年-2015年の財務目標を達成できるものと確信しております。」

好調なグループの通期決算、好調な投資収益
2014年のグループの純利益は35億米ドル(前年は44億米ドル)となりました。純利益の減少は、先に発表され課題となっていた2004年以前の米国の生命保険事業に対処するための経営措置の影響に主に起因しています。また、生命・医療再保険の業績は長寿保険契約に関連する資金調達構造の調整により影響を受けました。

グループの既経過保険料および手数料収入は8.4%増加して313億米ドル(前年は288億米ドル)となりました。スイス・リーは厳しい低利回り環境においても、好調な年間投資収益を達成しました。投資収益は44億米ドル(前年は43億米ドル)、投資収益率は若干上昇し3.7%(前年は3.6%)となりました。投資収益には上場株式および代替投資の売却が寄与しました。

1株当たり利益は10.23米ドルまたは9.33スイス・フラン(前年は12.97米ドルまたは12.04スイス・フラン)でした。2014年末の普通株主資本は348億米ドル(前年末は319億米ドル)でした。2014年12月31日時点での普通株1株当たり簿価は101.78米ドルまたは101.12スイス・フラン(前年末は93.08米ドルまたは82.76スイス・フラン)でした。

株主への大幅な資本収益還元を予定
グループの強固な資本基盤に基づき、スイス・リーの取締役会は1株当たり普通配当を2013年の3.85スイス・フランから10%引き上げ、2014年は4.25スイス・フランとする提案を行う予定です。さらに、1株当たり3.00スイス・フランの特別配当も提案します。これら配当金の支払は拠出資本の法定準備金からスイス源泉徴収税免除の配当という形で行われ、2015年4月21日に開催される年次株主総会での承認を経て実施されます。これにより税制優遇準備金はすべて取り崩されます。当該準備金を十分に活用し終えたため、スイス・リーは今後自社株買戻しの形式で余剰資本管理を行っていく予定です。これに応じて、取締役会は上限を10億スイス・フランとする2016年の年次総会までに権利行使可能な自社株買戻しプログラムを提案します。本プログラムが完了すると、上記の資本対策により、2012年のグループの新体制導入以降の株主への資本還元総額は107億米ドルとなる予定です。

損害再保険事業の純利益は36億米ドルと好調
損害再保険事業の純利益は、自然災害による損害少なかったこと、そして前年からの準備金の取り崩しにけん引され引受実績が好調であったことから10.4%増の36億米ドル(前年は32億米ドル)となりました。コンバインド・レシオは前年の83.8%から83.7%となりました。過年度の準備金の取り崩しと想定以下であった自然災害からの損害を調整したコンバインド・レシオは94.1%(前年は94.1%)でした。

正味既経過保険料は7.3%増の156億米ドルにのぼりました。これは主に2012年の比例再保険契約の満了とアジア地区およびアメリカ地区での大型の保険特約によるものです。

生命・医療再保険事業は収益性強化に向けた措置により46,200万米ドルの損失を計上
生命・医療再保険事業は、2014年通期で4億6,200万米ドルの純損失(前年は4億2,000万米ドルの純利益)を計上しました。これは、スイス・リーの2004年以前の米国での生命保険事業に対する経営措置が完了したことにより、6億2,300万米ドルの税引前損失が発生したことに起因しています。 先に発表されたこれらの措置には、低迷している保険事業の解消に関する顧客との交渉が含まれています。加えて、長寿保険契約に関連する資金調達構造の調整が2014年の生命・医療再保険事業の業績にマイナスの影響を与えました。ストラクチャーから生じる利益が関連する債務の支払利息を下回っていたため、スイス・リーはこの機会にストラクチャーを整理しました。この調整は経済的利益を生み、バランスシートから債務を削減できました。長寿保険契約自体には変化はありません。これらの措置は今後の収益性強化に役立つ見込みです。

スイス・リーは2015年までに生命医療再保険事業の株主資本利益率を10%–12%とする目標を達成できると確信しています。

2014年の営業利益率は2.6%(前年は5.8%)でした。米国の生命保険事業に対する経営措置の影響を除けば、営業利益率は7.4%に改善していたことになります。既経過保険料および手数料収入は12.4%増の113億米ドル(前年は100億米ドル)となりました。これは主にアジアでの既存契約数の増加と新規契約の増加、英国での大型長寿保険契約、米国での年次更新型保険の定期的な保険料上昇によるものです。

コーポレート・ソリューションズの純利益は14.3%、保険料は17.9%増加
コーポレート・ソリューションズの2014年の純利益は、前年の2億7,900万米ドルを14.3%上回る3億1,900万米ドルとなりました。この増加は継続的な有機的成長、主に財物保険およびクレジット保険の成長にけん引されました。自然災害による損害額は予想を下回ったものの、人災による損害が多額であったことから相殺されました。コーポレート・ソリューションズのコンバインド・レシオは前年の95.1%から93%に改善しました。

正味既経過保険料は17.9%増加して34億米ドル(前年は29億米ドル)となりました。これはすべての地域における有機的成長にけん引されたものであり、中でも欧州および中南米が最も高い成長率を記録しています。

2014年7月に開催されたスイス・リーのインベスターズ・デイで、コーポ―レート・ソリューションズは2015年以降の成長に向けた戦略的イニシアティブを発表し、主要市場での拡大と厳選された高成長市場への大幅な参入に注力していく意向を表明しました。2014年、コーポレート・ソリューションズはコロンビアでの買収を完了、中国での買収を発表しました。中国での買収は現在規制当局の承認待ちであり、2015年第1四半期に完了する予定です。

アドミン・リー®の純利益は3,400万米ドル、総キャッシュフローは94,500万米ドル
アドミン・リー®の2014年通期の純利益は3,400万米ドル(前年は4億2,300万米ドル)となりました。2014年の業績は、米国市場からの更なる撤退を目指す戦略の一環として2014年10月に発表された、スイス・リーの子会社である米国のオーロラ・ナショナル・ライフ・アシュアランス・カンパニー(Aurora National Life Assurance Company、以下、オーロラ)の売却にかかる2億300万米ドルの純損失の影響を受けました。オーロラの売却損を除く純利益は2億3,700万米ドルでした。総キャッシュフローは9億4,500万米ドル(前年は5億2,100万米ドル)と好調であり、剰余積立金の取り崩し、英国での安定したキャッシュフロー、オーロラの売却に支えられました。

アドミン・リー®は2014年6月に英国のHSBCライフ(HSBC Life (UK) Limited)から、個人および団体向けの年金事業と関連する年金保険契約を取得しました。これは英国において事業規模を維持・拡大し、今後株主利益を創出していくアドミン・リー®の能力を裏付けるものです。

通期のグループ決算に関してスイス・リーの最高財務責任者であるデビッド・コールは次のように述べています。「2014年の通期決算では、当社が成功裏に戦略を遂行し、好調な業績を計上できました。また、当社は長期の資金調達構造の調整を行うと共に、決断力を持って先に発表した経営措置を実行に移しました。これらの措置により当社の収益性はさらに強化される見込みです。概して、スイス・リーはお客様に情報と専門知識を提供すると同時に、厳しい市場環境においてもポートフォリオを管理し、最も高い収益が見込まれる事業に資本を配分する際立った能力を有しています。」

4四半期決算
2014年第4四半期のグループの純利益は、前年同期の12億米ドルから減少して2億4,500万米ドルとなりました。これには、生命・医療再保険事業における経営措置および長寿保険契約に関連する資金調達構造の調整の影響が反映されています。第4四半期のグループの投資収益率は3.6%(前年同期は3.8%)となり、前年同期と比べると若干減少しましたが、これは2013年第4四半期に為替がプラスに影響したことによるものです。

損害再保険事業の2014年第4四半期の純利益は12億米ドル(前年同期は10億米ドル)に増加しました。これには上場株式および代替投資の売却からの実現利益が反映されていますが、引受実績の低下と税務ベネフィットの減少により部分的に相殺されました。既経過保険料は0.8%増の39億米ドルとなりました。すべての地域で財物保険の保険料がやや低下しましたが、カジュアルティ保険での保険料上昇が低下分を相殺しました。

2014年第4四半期、生命・医療保険は7億3,400万米ドルの純損失(前年同期は収支ゼロ)を計上しました。これは主に2004年以前の米国の生命保険事業に対する経営措置、および長寿保険契約に関連する資金調達構造の調整によるものです。営業利益率は-15.9%(前年は-0.5%)に低下しました。既経過保険料および手数料収入は2.4%増加して28億米ドルとなりました。

コーポレート・ソリューションズの2014年第4四半期の純利益は7,000万米ドル(前年同期は5,200万米ドル)でした。既経過保険料は4.6%増の8億7,000万米ドル(前年同期は8億3,200万米ドル)となりました。この増加は、特に中南米とアジアにおけるカジュアルティおよびクレジット保険による有機的な成長に起因しています。

2014年第4四半期、アドミン・リー®は1億8,500万米ドルの純損失(前年同期は8,500万米ドルの純利益)を計上しました。今期の業績はオーロラの売却にかかる2億300万米ドルの損失(税引後)に影響を受けました。総キャッシュフローは前年同期の2億6,600万米ドルから増加して、3億3,000万米ドルとなりました。

20151月の更改において、スイス・リーは料率に対する圧力にかかわらず質の高いポートフォリオを維持
スイス・リーは、対象となった96億米ドルの保険料を4%減少の92億米ドルで更改しました。これはポートフォリオの質の積極的な管理と、収益性の低い事業からの撤退を反映したものです。リスク調整後の適正料率は3%ポイント減の105%に低下しましたが、更改された契約は引き続きスイス・リーの経済的利益の基準値を満たしています。

自然災害保険料はすべての市場でソフト化しましたが、保険料は依然として経済的に適正な水準を維持しています。カジュアルティ保険種目では料率の伸びに差があることがわかっており、厳選された市場においてカジュアルティ保険の新しく魅力的な機会が生まれています。料率は低下しましたが、比例再保険に比べて非比例再保険事業が、より魅力的な状況が続いています。スイス・リーは引き続きカスタマイズされた取引や大型契約を通じてビジネスを差別化することに成功し、概ね契約条項を維持することができました。

2011年-2015年の財務目標に向けて順調に前進、収益性と経済成長に焦点を当てた新たな2つのグループ財務目標を設定
スイス・リーは引き続き2011年-2015年の財務目標の達成に向けて順調に歩みを進めています。2014年には株主資本利益率が目標としていた8.6%を上回る10.5%に達しました。2014年の1株当たり利益も10.23米ドルとなり、目標の8.80米ドルを上回りました。1株当たり経済的純資産は、2015年3月18日に発行される2014年度年次報告書および経済価値マネジメント(EVM)の公開において発表されます。

スイス・リーは2016年に開始する新たな2つのグループ財務目標を設定します。

  • 株主資本利益率:リスク・フリー・レート(すなわち10年米国債の利回り)を700ベーシス・ポイント上回る
  • 1株当たり経済的純資産:年間成長率10%を達成

グループ最高経営責任者であるミシェル・M・リエスは次のように述べています。「今後数年にわたり再保険・保険市場の環境は、とりわけ中小および差別化された保険会社にとって、引き続き厳しいものになると予想しています。このような環境においては、収益性と経済的成長に明確な焦点を当てることが不可欠であり、そうすることで当社は引き続きお客様および株主の皆様に対して価値を提供することができます。本日発表した新たな2つのグループ財務目標を掲げることで、スイス・リーはこの目標を今後の最優先事項とし、長期にわたり取組んでいくことを明らかにしました。」

通期決算の詳細(2014/ 2013 

 

 

FY 2014 

FY 2013 

損害再保険  

既経過収入保険料 
(百万米ドル)

15 598

14 542

 

純利益 
(百万米ドル)

3 564

3 228

 

コンバインド・レシオ(%)

83.7

83.8

 

投資収益率(%)

3.7

2.8

 

株主資本利益率(%)

26.7

26.0

生命・医療再保険

既経過収入保険料および報酬(百万米ドル)

11 265

10 023

 

純利益 
(百万米ドル)

(-462)

420

 

営業利益率[3](%)

2.6

5.8

 

投資収益率(%)

3.2

4.1

 

株主資本利益率(%)

(-7.9)

6.4

コーポレート・ソリューションズ

既経過収入保険料 
(百万米ドル)

3 444

2 922

 

純利益(百万米ドル)

319

279

 

コンバインド・レシオ(%)

93.0

95.1

 

投資収益率(%)

2.6

2.4

 

株主資本利益率(%)

12.5

9.6

アドミン・リー® 

既経過収入保険料および報酬
(百万米ドル)

955

1 330

 

純利益(百万米ドル)

34

423

 

投資収益率(%)

4.6

5.1

 

株主資本利益率(%)

0.6

6.8

グループ連結(総額)[4]

既経過収入保険料および報酬
(百万米ドル)

31 262

28 818

 

純利益(百万米ドル)

3 500

4 444

 

1株当たり利益(米ドル)

10.23

12.97

 

コンバインド・レシオ(%)

85.4

85.7

 

投資収益率(%)

3.7

3.6

 

株主資本利益率(%)

10.5

13.7

4四半期決算の詳細 Q4 2014/ Q4 2013 

 

 

Q4 2014 

Q4 2013 

損害再保険  

既経過収入保険料 
(百万米ドル)

3 920

3 887

 

純利益(百万米ドル)

1 179

989

 

コンバインド・レシオ(%)

86.7

84.4

 

投資収益率 
(%、年率)

4.2

2.5

 

株主資本利益率(%、年率)

35.8

32.3

生命・医療再保険

既経過収入保険料および報酬
(百万米ドル)

2 825

2 759

 

純利益(百万米ドル)

(-734)

0

 

営業利益率(%)

(-15.9)

(-0.5)

 

投資収益率 
(%、年率)

3.0

4.4

 

株主資本利益率(%、年率)

(-45.5)

0.0

コーポレート・ソリューションズ

既経過収入保険料 
(百万米ドル)

870

832

 

純利益(百万米ドル)

70

52

 

コンバインド・レシオ(%)

93.4

98.6

 

投資収益率 
(%、年率)

2.0

2.2

 

株主資本利益率(%、年率)

11.2

7.6

アドミン・リー® 

既経過収入保険料および報酬(百万米ドル)

224

287

 

純利益 
(百万米ドル)

(-185)

85

 

投資収益率 
(%、年率)

3.7

5.2

 

株主資本利益率(%、年率)

(-11.9)

5.7

グループ連結(総額)

既経過収入保険料および報酬
(百万米ドル)

7 839

7 766

 

純利益(百万米ドル)

245

1 206

 

1株当たり利益(米ドル)

0.72

3.52

 

コンバインド・レシオ(%)

87.9

86.9

 

投資収益率 
(%、年率)

3.6

3.8

 

株主資本利益率(%、年率)

2.9

15.4

 


[1] 実施予定の配当金は拠出資本の法定準備金からスイス源泉徴収税免税という形で支払われます。
[2] 株式の売却を目的とした取引ラインで実施されます。
[3] 営業利益率は営業利益を営業収益の総額で除して算出。
[4] プリンシパル・インベストメントを含むグループ項目も反映している。